さや管とヘッダー

どちらもなじみの少ない用語です。
これは建築の給水と排水の施工に関係のある話です。
国は末永く使える設備の家をバックアップしています。
たとえば、フラット35Sや長期優良住宅の基準の中で、
維持管理に優れた設備を推奨し、金利など優遇します。
維持管理は確かに大切ですが、通常で考えれば、その維持管理は
20年や30年後のことを意味しています。
排水さや管.jpg
上の写真は「さや管施工」と言います。排水の塩ビ管は内部から外部に出るときに基礎のコンクリート部を通りますが、これを後に容易に交換出来るように管を2重にして外側の管の中を内側の排水管が通る仕組みです。これが、国の求める維持管理のひとつの基準になっています。
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ところで、キッチンでお湯を使うと、シャワーの圧力が急激に下がる経験はありませんか? また、水道を止めると、ハンマーで水道管をたたいたようなショックと音がした経験はありませんか?
ヘッダー.jpg
上の図の左側が従来の施工です。塩ビ管をつなぎ、つないで目的の所まで分岐して行きます。お分かりの通りこれではキッチンでお湯を使えばお風呂のシャワーの圧力は極端に下がることは想像できます。この問題をある程度解消するのが右側のヘッダー方式です。 当社ではこのヘッダー方式を水・給湯の両方で標準仕様にしています。 次の写真は実際の施工写真です。 オレンジが給湯 ブルーが水道です。給湯ヘッダー.jpg給水ヘッダー.jpg
やや乱暴にお話しすれば、ほとんどの大手のハウスメーカーはこのヘッダーを標準で採用しているようですが、価格が中程度からローコストになると施工していないところが多いようです。
国はこのヘッダーについては上で述べた優遇措置の条件には入れていませんので、フラット35Sを利用して家を建てるとき、「さや管」施工をわざわざして、「ヘッダー施工」はしていない家があるわけです。
ヘッダー施工の恩恵は毎日受けられますが、さや管は20年後?あるいはその家の取り壊されるまで一度も活用しないままの場合もあると考えられます。 国の維持管理の考え方は基本は良いのですが、こうした実態を理解しないと、使わないかもしれない遠い先の万一の時に備えるために、大切な建築費用を圧迫しかねないと思います。私たち工務店は専門の知識と実際の活用状況を考えながら取捨選択をする必要があります。
正直、このようなお話しをいくつかしたいとよく思うのですが、説明が難しく、適当な写真やイラストがないことが多いので敬遠しがちです。 今年は毎月1つはご紹介してまいりますのでよろしくお願いいたします。

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